技法としてのパース~基本編その2~


基本の4種類のパースの作画のやりかた

 

では、実際に作画をするやり方を説明しましょう。

先ほどのレクチャーでパースを理解していれば、問題ありません。

 

その前に重要なことなので繰り返しておきます。

①アイレベル(Eye Lebel)は水平の線で表す

②消失点Vは必ずアイレベル上にある


1点パースの作画法

 

1点パースは縦方向の1方向のみが、奥行方向として

消失点V1に収束し、他の2方向はどのにも収束せず

平行線で構成される作画法です。

 

 

 

 

縦方向のみ奥行方向として収束する
縦方向のみ奥行方向として収束する

 

まず、アイレベルとなる水平の線を引き、そこに消失点V1を設定して

縦方向は全て消失点に収束させ、横方向は水平の平行線、高さ方向は垂直の平行線で作画すれば

1点パースの絵が出来上がります。

 

 

では、実際の作画手順をスライダーで説明します

 

立方体を1点パースで描く手順です。

 

スライダーは7秒ごとに絵が移動します。

移動しない場合は、絵の上にカーソルを持っていくと

再生マークが出現するのでそれをクリックすれば絵が移動します。

左右のマークをクリックしても絵が移動します。


2点パースの作画法

 

 

2点パースは縦方向と横方向の2つの方向が

奥行き方向として、それぞれ消失点V1、消失点V2の2点に収束

高さ方向のみ、収束せずに垂直方向の平行線で作画します。

縦方向、横方向の2方向が奥行として収束
縦方向、横方向の2方向が奥行として収束

 

まず、アイレベルの水平の線を引き、その上にV1、V2の2つの消失点を設定します。

この時V1とV2はできるだけ離してください。

2つの消失点が近いと、極めて歪んだ絵になります。

そうして縦方向、横方向はそれぞれの消失点に収束させ

高さ方向は垂直線で作画します。

 

では、実際の作画手順をスライダーで説明します

 

直方体を2点パースで描く手順です。

*立方体は6辺が同じ長さのサイコロ上の箱ですが

直方体は縦、横、高さの長さが必ずしも同じではない箱状の立体です


3点パースの作画法

 

 

3点パースは縦方向、横方向、高さ方向の

3つの方向が全て奥行き方向になるため

それぞれの消失点V1、V2、V3に収束します。

縦、横、高さの3方向が奥行きとして収束
縦、横、高さの3方向が奥行きとして収束

 

 

まずアイレベルを引き、2点パースの作画同様に縦方向と横方向の消失点、V1とV2を設定します。

さらにアイレベルの上方(または下方)に高さ方向の消失点V3を設けます。

そうして、それぞれの方向の消失点に収束させて作画します。

 

高さ方向の消失点V3に限っては、アイレベル上にはありません。

またアイレベルよりある程度離して設定しないと、極めて歪んだ形になります。

V3の左右の位置ですが、V1とV2のちょうど真ん中辺りの位置の上方(下方)が妥当です。

 


 

 

では、実際の作画手順をスライダーで説明します

 

直方体を3点パースで描く手順です。

 


0点パースの作画法

 

 

0点パースは縦、横、高さのすべての方向に奥行きがないため

収束する消失点は無く、全ての方向を平行線で構成し作画します。

縦、横、高さのいずれの方向も収束せず
縦、横、高さのいずれの方向も収束せず

 

 

作画としては、どこにも収束されないため、消失点の設定は必要ありません。

また、アイレベルも設定しません

 

縦方向、横方向は、互いに適当な角度で交差する平行線で構成し、

高さ方向は垂直な平行線で作画します。

0点パースは例外的なパース作画です。

説明を後回しにしたのはそのためです。

 

1点パース、2点パース、3点パースがそれぞれ奥行きを感じさせる見え方

(これをカメラ撮影では広角効果と言います)なのに対し

0点パースは「立体感はあるものの、奥行きを感じさせない見えかた(カメラ撮影で言う望遠効果)」になります。

この見え方は圧縮効果とも言い、遠近感をあまり感じさせない画面になります。

 

こういう見え方は、遠方から見た街並みや風景などロングショットの表現に適しています。

航空写真などの超ロングショットは、ほとんど遠近感や奥行きがないことを思い出してください。 

 

 

0点パースは

「かなり距離がある場所から、ある場所をとらえている」

様な描写に有効です。

例えば、右図のような

「手前のキャラクターが、かなり遠くから

別のキャラクターの様子を伺っている」

そんな画面に使われます。

遠くのロングショットの描写では、奥行きを表現すると逆に変になる
遠くのロングショットの描写では、奥行きを表現すると逆に変になる

 

 

ここまで理解できたら、4種類のパースを使って実際に作画をしてみましょう。

フリーペーパーを用意して

1枚に1種類のパースで少なくとも5つの「箱」を描き込んでみて下さい。

ちゃんとできますか?