マンガスクール・はまのマンガ倶楽部

マンガ原稿用紙の基本的な使い方を説明します

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マンガの原稿用紙には、同人誌用と商業誌用の2種類のサイズがあります。

 

・同人誌用はA4サイズで内枠150×220、タチキリ枠182×257

・商業誌用はB4サイズで内枠180×270、タチキリ枠220×310

(サイズはmm。内枠、タチキリ枠の説明は後ほど) 

 

どちらも基本的な使い方は同じです。

 

マンガ原稿用紙を見ると、薄い青色で何かが印刷されています(メーカーによっては無地のものもあります)。この印刷はマンガ制作の作業をしやすくするためのものです。

これらの意味をまず知って、原稿用紙にマンガを描くときの決まり(ルール)を覚えてください。

 

 

ひとつひとつ説明していきます。



内枠、タチキリ枠、外枠とは

内枠、タチキリ枠、外枠の意味を知ろう
内枠、タチキリ枠、外枠の意味を知ろう

 

マンガ原稿用紙には3つの四角い枠が印刷されています。

 

一番内側の枠が「内枠(基準枠)」といいます。

基本的にはマンガはこの枠内に描き込みます。

 

二番目の枠が「タチキリ枠(仕上がり枠)」です。

基本的にはマンガは内枠内に描くのですが、もしはみ出して描きたい場合は、この枠内までならいいよ、という枠です。これより外側の絵は本になるときに裁断されて切れてなくなります。

 

一番外側にある枠は「外枠」です。

ハミ出して絵を描くときには、ここまでは絵を入れます

タチキリ枠の外は切れてなくなると言ったのに、なぜここまで描くのかと思うでしょうが、これは実際に製本する際の、裁断の誤差を考えて、ここまでは描き入れるのです。

外枠の外周にはmm単位の目盛りが付いていて、枠線などを引くときに便利になっています。



コマ割り目印

 外枠の内側の何か所かに、目印のようなものが付いています。これはコマ割り目印です。

これを使うと、コマを3段または4段にきっちり分けるときなどに便利です。



ノンブルガイド

 

製本の際に、乱丁(ページ順が入れ替わる)や落丁(足りないページがある)を防ぐために、この原稿用紙が何ページ目なのかわかるようにページナンバーを書き込む枠です。

どこか一か所を選んで書き込みます。

ただタチキリを使ってマンガを描いた場合には、ノンブルの上に絵が来ることもあり、工夫が必要です。

 

ただし、自分で印刷所に渡す形の同人誌制作でなく商業誌の投稿なら基本的にはページ数はノンブルガイドではなく外枠外にあるページナンバーと作者名の記入欄(記入欄がない場合は余白で構いません)に書き込めば問題ありません。



トンボについて

 

 

外枠の外側に、いくつかの印のようなものがあります。

これはトンボといって、印刷所が印刷したり裁断したりする際に位置の目安とするものです。

4つの角にあるのがコーナートンボ、4つの辺の中心にあるのがセンタートンボです。

 

描く時には特に意識しなくてもいいものですが、絵やベタなどでトンボが見えなくなると、印刷所側で不都合があるので、それだけは気を付けてください。



枠線の引き方

 

枠線は太目で均一の線で引きます。

太さは0.8mm~1.0mmくらい。ミリペンなどで引くとよいでしょう。枠線の間隔は、横線の間隔は5~8mmくらい、縦線の間隔は2~4mmくらい。横線の間隔は縦線のほぼ2倍くらいに取るといいでしょう。

 

ただ枠線の太さも間隔も決まりはなく、作家さんによってまちまちです。自分の描きやすい枠の引き方を見つけるのもよいでしょう。

ただし間隔はコマによってバラバラにならぬよう、ちゃんと一定に保つこと。また、基本的には横の間隔は縦の間隔より広めにとるようにして下さい。 



奇数ページと偶数ページのタチキリの使い方の違い

原稿は本になればページが右と左に分かれます。

マンガは「片起こし」と言って初の1ページ目は必ず左ページから始まるのが基本です(例外的に右ページから始まるものを「見開き始まり」と言います)。

 

つまり基本的には必ず奇数ページは左、偶数ページは右になります。 


 

ここで覚えておいて欲しいのは、タチキリ部分(内枠とタチキリ枠の間のスペース)の使い方が、奇数ページと偶数ページでは違うということです。

 

奇数ページでは右のタチキリ部分、偶数ページでは

左のタチキリ部分「のど」と言って、この部分は

絶対に絵を入れないようにします。

 

これはこの部分が、本で言えば閉じる側になり、ここに絵を描いてしまうと絵が見えにくくなる上に、左右の「のど」を同時に使ってしまうと、左右のページの絵が繋がって見えてしまい不都合が起きます。

そのためにこの部分はセーフティーゾーンとして、余白を必ず残すようにしているのです。

 

ここに絵を描いていいのは、原則としては見開きのコマを使う場合のみです。



左右のページにまたがる、見開きコマの描き方

 

左右のページにまたがる見開きのコマを描きたい場合は、まず奇数ページの右、偶数ページの左のタチキリ枠の部分で、左右のページを繋げてしまいます(アナログ原稿の場合は左右どちらかのタチキリ枠より外の部分を切り取り、裏からテープで貼り付けます)。

 

 

そして見開きにしたいコマは「のど」も部分にも絵を描き込み、左右で絵が繋がるようにします。


 

 

見開きページの例

 

タチキリ枠で左右のページを繋げて2ページを1つにして

 

上段の見開きコマでは「のど」の部分にも絵を描き込んでいます。


タチキリを使う際のフキダシ台詞の入れ方のルール

 

マンガを描く際には、内枠からはみ出てタチキリ枠まで絵を描いていいと言いましたが、

フキダシの台詞に関しては、必ず内枠の中に入れるというルールがあります。

実際にプロの雑誌掲載作品で見てみましょう。(参照:久保田ゆうと/Sporting Solt) 

 


 参照:久保田ゆうと/Sporting Solt

目いっぱいタチキリを使って描かれていますが内枠線を当ててみると

フキダシの台詞に関しては、全てきっちり内枠内に収まっているのがわかります。

 

プロの中にはこのルールを無視して台詞がタチキリにハミ出している人もいます。

それは作品の演出上、そうしたほうが良い場合だったり、担当編集があえてそれを許可している場合です。

 

まだマンガを描き始めのマンガ初心者はこのルールをきちんと守って描くべきです。