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Manga School☆Hamano Manga Club
マンガの線を描くにはペンを使います。
今でもアナログ作画で一番に使われるのは、ペン先をインクに付けて描く「つけペン」です。その次がミリペン。
筆ペンや極細ボールペンなどを使う人もいますが、基本的にははっきりした黒い線が描ければ何を使ってもいいのです。
ただしタッチ(線の表情)を付けたいなら「つけペン」を使うことを強く勧めます。
ミリペンは太さが均一な線を引くのに向いていますが、
その分ニュアンスを伝えるようなタッチは付けられません。
ミリペンでペンタッチを付けた線が描きたいなら、様々な太さのミリペンを数種類用意しておくべきです。
つけペンの詳しい説明は作画スキル内の「初めてのつけペン」をご覧ください。
いろいろなメーカーから出ていますが、大きな違いはありません。
目盛りや罫線の青色の濃さ(青色は印刷に出ない)などの違い程度で、基本的には好みで選んで構いません。
さてマンガ原稿用紙にはA4サイズとB4サイズの2種類があります。
一般の商業誌向けに作品を描く場合は、必ずB4の用紙を使用します。その他の同人誌向けなどの作品ではA4用紙の使用で構いません。
またサイズとは別に原稿用紙には110kg用紙と135kg用紙の2種類あります。この数字は用紙を1000枚重ねた時の重さのことで、つまりは用紙の厚みの違いを表しています。
110kg用紙の方が135kg用紙より、軽い分薄くできています。
どちらの用紙を選ぶかは好みの問題です。
実際にどちらも使ってみましたが、描いた感じはあまり変わりません。110kg用紙の方が値段は安いです。
下描きには鉛筆かシャープペンシルを使います。
シャープペンシルは一番ポピュラーな0.5mmあたりのもので良いと思います。いろいろなものがありますが、自分の使いやすいものなら何でも構いません。
芯ですが、固く濃度が薄いものは、鉛筆腺を消した後に跡が残りやすくお勧めできません。
HBからB、2Bあたりの、柔らかく濃いものから選んでください。
私自身はずっと、0.5mmで2Bの製図用シャープペンシルを使っています。
下描きを青鉛筆で描く人もいます。
青は基本的に印刷に出ませんが、それでも消せるに越したことはありません。消しゴムで消せる青芯を選ぶほうがいいでしょう。
消しゴムはプラスチック消しゴムを使います。
いろいろなメーカーから出ていますが、基本的には鉛筆腺がよく消えれば何を使っても構いません。
プロがよく使う代表的なものは、MONO消しゴムです。
原稿用紙に柔らかく吸い付くように、鉛筆腺をきれいに消し取ってくれます。プロは、箱買いをします。
マンガに使うインクは、基本的にははっきりした黒色が描けるものであればいいわけです。
マンガ用インクは、いろいろなメーカーからも出ていますので、そこから自分に合うものを選ぶといいでしょう。
ただ、昔から今まで漫画を描くインクとして、プロに一番長く愛用されているとなると断然パイロットの製図用インクです。
私自身もずっと使い続けていて、一番のおススメのインクです。
製図用インクは水性なので、カラー原稿など上から水彩の絵具を塗るような場合は耐水性の証券用インクを使います。ただし証券用は製図用に比べて少々色が薄いのが難点です。
インクは古くなると劣化したり、インク内の水分が蒸発して、濃くドロドロになったりします。その場合は水性のインクなら、水を加えることで当面の対処はできます。
また、パイロット製図用インクには350mmの大瓶サイズがありますので、そこから30mmの小瓶に少しづつ移し替えることで劣化を防ぎながら使うという方法もあります。
*直定規*
直定規は30cm以上の長さの、しっかりしたものを選んでください。短い定規は枠線を引いたり、背景を作画する上でひどく使いずらく不向きです。ペンを使うので、エッジが付いているものが条件です。
エッジについての詳しい説明は基本スキル内の「定規を使って線を引く」を参照してください。
方眼という格子線の付いている定規だと、平行線や垂直線を引くのに便利です。
定規によっては、左右どちらかのヘリにステンレスが貼ってあるものがありますが、これはカッターを使う時のためのものです。
ステンレスを貼っていない定規や、貼っていない側のヘリで
カッターを使うと、せっかく直線が出ているヘリを傷つけてしまいます。いったん傷ができると直線が引けなくなり、定規として使い物にならなくなるので気を付けてください。
私自身はカッター使用専用に、別にステンレス製の直尺を使っています。
*雲形定規*
雲形定規はカーブのかかった線を描くときに使う道具で、様々な形のものが出ていて、一見すごく便利なものに感じますが、ただ、自分の経験上、実際にマンガを描くにあたっては、非常に使いずらくほとんど無駄でした。
その一番の理由は、自分の描きたいカーブにピッタリと合うものが、使っていてなかなか見つからないからです。
もしカーブを描く定規として購入を考えるならば、「ユニカーブ定規」(5枚組)を強く勧めます。
定規の微妙なカーブの中のどこかに、必ず描きたいカーブに近い部分が見つかります。
*円定規・楕円定規*
円定規や楕円定規も、一つは持っていたい定規です。
円の作画に関しては、烏口という、インクを使えるパーツが取り付けられる製図用コンパスを持っていると、大きい円にも対処できます。
楕円は主に円パースの作画に使われるもので、そのパースの角度によって作画の楕円のゆがみが様々になるため、全ての角度のものをそろえようとすると、かなりの金額になります。
まずは25度~40度あたりで、適当なものを、とりあえず1つ持っておくとよいでしょう。
*三角定規*
エッジの付いた大きめの製図用三角定規(2組セット)を持っていると平行線や垂直線を引くのに便利です。
ただ使いこなすまでには多少の慣れが必要です。
*ドラフティングテープ*
パース作画のときに消失点が原稿の外に出てしまう時や、トレースをする場合などに用紙などを仮止めしたいときには、貼ったり剥がしたりしても紙を傷めない弱粘着のドラフティングテープがあると便利です。
*キッチンペーパー*
ペン先にこびり付くインクなどをぬぐう時に使います。
ティッシュペーパーと違い、厚手なので手など汚しにくく
また凸凹したエンボス加工してあるので、インクを拭きとりやすい
ところもおススメの理由です。
*羽ぼうき*
原稿用紙の上の消しゴムカスやゴミなどを払うのに使います。
手で直接払ったりすると、原稿用紙を擦ることで手の汚れを付けてしまったりするので、決してやらないようにして下さい。
刷毛のようなものや、100円ショップで売っているような机用の箒で代用しても構いません。
*トレース台*
何かの絵を移し取る(トレースする)ときや、デッサンの狂いなどを確かめるために、原稿を裏から透かして見たりする際に、あると便利です。
大きさはいろいろありますが、A3サイズのものなら、B4原稿の作業にも楽に使えるのでお勧めします。
調光機能もいろいろあるので、調べて自分に合うものを購入しましょう。
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